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症例X

早稲田通り心のクリニック院長・小栗康平による,USPTの入門書。間口は広く,内容は奥深いと評判です。USPT開発の経緯,憑依霊と精神医学との関係,内在性解離(潜在意識下人格)の理論解説,豊富な症例呈示による人格統合の過程,USPTによる過去世療法・未来世療法など,内容は多岐にわたっています。

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2016年5月のアーカイブ (記事2件)

第112回精神神経学会

2016年6月2日(木)~4日(土)に幕張メッセで開催される第112回 日本精神神経学会学術大会におきまして,USPTに関する発表が2演題採択され,大会プログラムに組み込まれました。同一セッション内での発表となります。

日時:2016年6月3日(金) 18:00~19:00
会場:幕張メッセ国際会議場
セッション名:精神療法

演題名:「USPT ―解離性障害の潜在意識下人格が背負ってきた人生にまっすぐアクセスする治療法―
演者:新谷宏伸,小栗康平,種倉直道,十寺智子,古田博明,松薗理英子,宮地文也

演題名:「遷延するうつ状態の寛解をめざして ―潜在意識下人格の解離:内在性解離という視点から、USPTとTFTを併用して―
演者:種倉直道,小栗康平,森川綾女,古田博明,新谷宏伸,宮地文也,竹野良平

※ USPT研究会 公式ホームページ 「今後の活動予定」のページを更新しました。

名前・生活史まで変わる理由

質問者 「解離性同一性障害(多重人格)について,私も少しは勉強しているつもりですが,分からないことがあるんです」

回答者 「はい,何でしょう?」

質問者 「人格が,ケーキを切り分けるように,幾つもの部分に分かれるという現象が起き得ることは,おぼろげながら,分かるんです。
 そして切り分けられた人格部分は,もとの人格とは全く別の性格を持つというのも理解できます。なぜなら,主人格が内側に秘めて,外に出すことを許されなかったキャラクターが,別人格として創り出されるのでしょうから。...人の心って複雑なので,そういうメカニズムもあり得るのだろうと思います」

回答者 「はい」

質問者 「でも,そうやって現れた別人格(人格部分)はなぜ,名前や年齢,性別,生活史まで,もとの人格とは全く別のものになるのでしょう?もとの人格が東京育ちのハナコ(20歳)だとしたら,別人格は神戸育ちのイザベラ(27歳)...といった具合に。そのあたりが,多重人格のうさん臭さというか,演技的な詐病っぽさを醸し出している気がするのですが...」

回答者 「たしかに,コーネリア・B・ウィルバー先生が治療した全16人格の症例シビルなどは,ノンフィクション小説(「失われた私」フローラ・R・シュライバー著)にもなっていますが,治療の部分も含め,全編をとおしてかなり劇画調ですよね。ただ,この小説の中に,その質問に対する答えは明確に示されていると思います。
 名前や生活史が全部,違うものになる理由。それは,別人格でいる間は,少なくとも,あのどうしようもなく救いようがない母親を,自分の母親だと思わなくてすむからではないでしょうか。そのためなら,ウィロー・コーナーズに住む少女シビル・イザベル・ドーセットは,【パリに家族を残してこの街にきたヴィクトリア】になることをも,いとわなかったんでしょうね」

(回答者 : 本庄児玉病院 外来医長 新谷宏伸)

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