精神科治療学に論文掲載
雑誌「精神科治療学 2016年7月号」に,新谷宏伸医師(現USPT研究会理事長)の論文が掲載されました。本文中で,USPTについても触れられています。
特集 「こころの病理をさかのぼる ―精神医学における乳幼児期の意義―」
タイトル 「解離性同一性障害の病理 ―ニセモノのDIDとみなされたいホンモノのDID―」
解離性同一性障害(多重人格)の人格交代現象は,もともと,自己の秘密(家族に虐待を受けているetc.)をないしょのまま保つ目的で生じる心理的防衛機制なので,パトナムが述べたように「多重人格は臨床家が探し出そうとする心構えがなければ見つからない」のは,当然のことです。解離性障害の病理について,解離性障害の二次元的分類法などを交えながら専門的に述べたあと,解離性同一性障害やOSDD(他の特定される解離性障害)に有効な治療法として,USPTの技法に関する考察が記されています。