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早稲田通り心のクリニック院長・小栗康平による,USPTの入門書。間口は広く,内容は奥深いと評判です。USPT開発の経緯,憑依霊と精神医学との関係,内在性解離(潜在意識下人格)の理論解説,豊富な症例呈示による人格統合の過程,USPTによる過去世療法・未来世療法など,内容は多岐にわたっています。

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2017年3月 6日

第2回USPTワークショップ(東京)開催のお知らせ

 1月の名古屋市立大学でのワークショップは,USPTという治療法の(1)理論と(2)実践方法を,解離性障害の治療法を学びたい臨床家に伝える目的で開催いたしました。経験と熱意を備えた治療者に集まっていただいたことは,USPT研究会にとって大きな収穫となりました。

 名古屋開催のあと,東京都内でのワークショップ開催の要望が高まったことに応え,2017年4月23日(日)に、東京(大田区産業プラザPiO)で、USPT研究会主催の第2回USPT研究会ワークショップ開催を決定いたしました。今回も,守秘義務を負う医療職・心理職が対象となります。

 デモンストレーションや質疑応答などの 即興性が高いプログラムをのぞけば、先月名古屋で開催した第1回ワークショップと、7割がた共通した内容となります。臨床に活かせる実践的手技を学ぶために貴重な場だと思われますので、ご検討ください。

 参加を御希望される方は,お手数ですが,USPTメディカルネットワークのメーリングリストへのご登録をお願いいたします。

メーリングリスト登録はこちらから

第2回USPT研究会ワークショップ(東京) 概要

【日程】 2017年4月23日(日)
     (9:30受付開始,10:15開会,16:30閉会 予定)
【会場】 大田区産業プラザ PiO
     http://www.pio-ota.net/access/
(京急蒲田駅より徒歩約3分)※ 品川駅や羽田空港から近い立地のため,遠方からのアクセスも良好です
【定員】 48名程度(先着順となります)
【会費】
     USPTメディカルネットワークML会員 5,000円
     ML会員 学生(医療系・心理学系) 2,500円
     ML非会員  7,000円

2017年2月10日

解離の定義・原因・目的 1

「解離」の定義

 心理学的・精神医学的症状(あるいは現象)を過不足なく定義づけするのは,非常に難しいことです。Janetが提唱して以来,「解離」という用語もまた,さまざまな研究者・治療者が,各自のモデルにもとづいて述べられてきました。ここではまず,国際的診断基準である,ICD-10とDSM-5における「解離」の定義を見ていきましょう。

 解離は,ICD-10によると,「過去の記憶,同一性と直接的感覚の意識,そして身体運動のコントロールの間の正常な統合が一部ないしは完全に失われた状態」と定義されています。

 また,DSM-5では,「意識,記憶,同一性,情動,知覚,身体表象,運動制御,行動の正常な統合における破綻および/または不連続」とされています。

 平たくいえば,解離は「通常は1つのまとまりになっている人間の心の働きが,まとまりを失った状態」を指します。

「解離」の原因・目的

 そう聞くと,おそらく「どうしてそんな状態になるの?」「なぜ,そうなる理由について,定義では触れていないの?」「記憶の破綻が解離なら,認知症も解離なの?」「同一性(自分がたしかに自分であるという感覚)や意識の破綻が解離なら,役になりきっている役者や,ビートルズのコンサートで失神したファンも解離なの?」など,さまざまな疑問が湧いてくることでしょう。

「どうしてそんな状態になるの?」
「なぜ,そうなる理由について,定義では触れていないの?」

 ...これについては,触れていないわけではなく,DSM-5を読み進めていくと,解離症群は「しばしば心的外傷の直後に生じる」との説明があります。ただ,これはあくまで病的な解離についてのことであり,また,病的な解離であっても,100%心的外傷が原因だとはいえません。

 ましてや,解離全般についての原因は幅広く,言及するのは意外とむずかしいものです。解離の目的論・原因論については,意外にも,次の質問に答えることで説明できそうです。

「記憶の破綻が解離なら,認知症も解離なの?」

 この疑問に答えるためには,「意識,記憶,同一性,情動,知覚,身体表象,運動制御,行動」の破綻が,ある共通の(おおむね無意識的な)目的のために起きる病態が解離である,という点がポイントになります。

 解離する目的(解離の心理的機能)について,Ludwigは,次の7つをあげています。
(1) 行動の自動化
(2) 労力の経済的効果的な利用
(3) 解決困難な葛藤の棚上げ的解消
(4) 現実の制約からの逃避
(5) 破局的な体験からの切り離し
(6) 情動のカタルティックな発散
(7) 集団帰属感の強化

 認知症における「記憶の破綻」には,少なくとも(1)~(7)のいずれの目的もあるとはいえません。認知症による「記憶障害」は,心的防衛機制ではなく,脳の機能の低下による結果だからです。ゆえに,認知症の「記憶の破綻」は,解離には当たらないのです。

「同一性(自分がたしかに自分であるという感覚)や意識の破綻が解離なら,役になりきっている役者や,ビートルズのコンサートで失神したファンも解離なの?」

 「役になりきっている役者」は,「没頭」という解離の適応的側面であり,「没頭」をもっと単純化したものが,Ludwigの挙げた(1)または(2),つまりは「外出するとき,無意識のうちに家の鍵を閉めている」「自転車に乗りながら口笛を吹く」といったものに当たります。

 コンサート中に失神したファンは,熱狂状態・トランス状態―こちらは,(6)または(7)に該当します―にあります。「このまま我を失って,おかしな行動に及ぶくらいなら,気を失ったほうがマシ」と,心が判断した結果かもしれませんし,「交感神経が最高に張り詰めると,草食動物が猛獣に出くわしたときのフリーズ現象と同等なことが起きる」からかもしれません。もちろん,「高速道路催眠現象」が死亡事故につながるように,コンサートでトランス状態に没入して転倒して頭を打った結果,大怪我を負うこともないわけではありませんが,いずれにせよ,正常な解離の範疇といえるでしょう。

 そして,最も病的とされる解離は,(3)(4)(5)の心理的機能を担っています。

 

2017年2月 4日

第1回USPT研究会主催ワークショップ開催報告

 2017年1月29日(日),第1回USPT研究会主催ワークショップが愛知県名古屋市で開催されました。このような機会と会場をご提供くださった名古屋市立大学の関係者様に,深く感謝いたします。

 今回は,53名の医師・臨床心理士などの先生方にご参加いただきまして,これまで以上に鋭い質問が飛び交いました。また,参加者は,実技演習にも本当に熱心に取り組んでくださって,充実した会となりました。ここに,厚く御礼を申し上げます。

2017年1月15日

一般向け講演会の開催

 みなさま,明けましておめでとうございます。

 USPT研究会では,これまで医療・心理職向けの勉強会・ワークショップ等を行ってきましたが,今回はじめて一般向けの講演会を開催することになりました。一般の方向けではありますが,もちろん医療・心理職の方もご参加いただけます。

 第1回目を記念して,日本で初めてUSPTの研究・発表を行った小栗康平医師が,どのような経緯でUSPTを確立してきたのか,自らの経験・体験をお話しいたします。

 また、セラピスト十寺智子がデモンストレーション(公開セッション)を行います。トラウマケア,インナーチャイルドの癒しなどに興味のある方にも、ご参考にしていただけます。この貴重な機会をぜひお役立てください。

【開催概要】
日時 2017年3月12日(日)13:30~16:30
   (13:15受付開始)
会場 ヒカリエ カンファレンス Room D
    東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ11階
定員 50名(先着順)
会費 4,000円(会員・非会員問わず)

 講演会 お申込みはこちらから

2016年12月 2日

追悼 安克昌先生

 2000年12月2日。16年前の本日,1人の卓越した精神科医が,若くしてこの世を去りました。安克昌(あん かつまさ)先生,享年39歳。

 1995年,神戸大学精神科の医局長だった安先生は,阪神・淡路大震災発生直後から,被災地での活動に着手しました。そして,震災の混乱が落ち着いたあとは,いっそう解離性同一性障害の治療に情熱を注ぐようになりました。彼の功績が今も語り継がれるのは,心的外傷を抱えた患者たちに対し,綺麗事だけではすまない,泥まみれの臨床を実践し続けたからです。彼の存在なくして,わが国の解離性障害の臨床を語ることはできません。

 安先生と中井久夫先生が,互いに精神科医として袖振りあった期間が16年間。そして,肝臓がんで安先生が亡くなったあと,それと同じだけの年月が経ちました。安克昌先生は,永遠に若い。あまりにも,いつまでも,若いままです。現時点でさえ,USPT理事の誰よりも若い。若くして彼の成し遂げたことの多さに思いを馳せるほど,彼がもし今も...という念を捨て去ることは難しくなります。。

 しかしながら,今日を生きる私たちの手元には,安先生が残してくれた臨床知があります。それをもとに,解離臨床を更なる次元へと高めていくことも,USPT研究会の役割であると考えています。

2016年11月30日

森田療法学会 発表報告

 2016年11月25日・26日に,大田区産業プラザPiOにおいて,第34回 日本森田療法学会学術大会が開催されました。

 その中で,本庄児玉病院の新谷宏伸医師が,一般演題「森田療法とUSPT(タッピングによる潜在意識下人格の統合法)第1報 ―森田神経質の奥底にあるやもしれぬ解離性障害の物語―」の発表を行いました。

 心的外傷体験を不問に付す森田療法に対して,USPTは心的外傷のもととなった過去の体験を探る治療法です。USPTは,過去の体験とそれにまつわる記憶・感覚・感情の探求を潜在意識レベルで行います。森田療法でも内的自然(感情体験)をふくらませること,「純な心」を体得することを目指すという点において,無意識の領域を非常に大切にする治療法だといえます。アプローチ法は異なりますが,様々な共通点があるのかもしれません。

 森田正馬先生が催眠術への傾倒を手放し,森田療法開発への道を辿った,その流れを逆行することもまた,治療の道の1つかもしれません。さすが森田療法家の集まる学会だけあり,「どんな疾患も森田療法で治すべき」といった「べき思考」にとらわれる治療者は見当たらず,熱気あふれる雰囲気のセッションでした。

 おわりに,このような発表の機会を与えたくださった,大会長の東邦大学医学部精神医学講座・水野雅文教授に厚く御礼申し上げます。

2016年10月20日

USPTはうさん臭い治療か

質問者 「USPTによる治療について説明すると,たちまち拒絶反応を示す人も少なくないと思うんです。憑依霊の話とか過去世・未来世の話はもちろんのこと,たとえそれらに関する誤解がとけたとしても,『タッピングで潜在意識下の人格を呼び出す』っていう点自体に,ある種のうさん臭さを感じる人が多いと思うのですが?」

回答者 「はい。USPTは,うさん臭いですよ(笑)」

質問者 「えっ??(笑)」

回答者 「ですが,うさん臭くない心理療法ってものがあったとして,果たしてそんなものは効果があるのでしょうか?あるいは,心理療法と呼べるのでしょうか?」

質問者 「と,言いますと?」

回答者 「それは,人間存在そのものが,うさん臭いものだからです。河合隼雄先生もそう書いてます。ならば,そもそもうさん臭い人間存在に,無機質な杓子定規を当てはめようとしても,あまり益はないと考えるのが自然ですよね。ギリシャ神話も,日本神話も,ユング心理学も,黒澤映画も,藤子不二雄の漫画も,量子論も...。その波長が人間の心を揺さぶるものは,少なからず,うさん臭い要素を含んでいます。また,解離性同一性障害(多重人格)とは,うさん臭い外界を単一のものと思い込むために,自分自身をうさん臭く切り分けていく,悲痛な病だとも言えるでしょう。ですから,解離性障害の治療法は,うさん臭くあるべきあり,『USPTがうさん臭い』という意見は,私はむしろ最大級の褒め言葉だと思っています」

(回答者 : 本庄児玉病院 外来医長 新谷宏伸)

【補足】 ちなみに河合隼雄先生は,誤解を招きやすく,無用な攻撃にさらされやすい(=うさん臭すぎる),「シンクロニシティ(共時性)」というような概念については,第1作「ユング心理学入門」では意図的に軽く触れる程度にとどめています。ユング心理学と,USPTは,ともにうさん臭いという意味で似ていると考えれば,今後のUSPTの普及を考えた場合,一般に広く伝えるべき内容と,細心の注意を払って伝えるべき内容を,分けていく必要があると思われます。

2016年10月11日

日本催眠学会 発表報告

 2016年10月1日・2日に,第32回 日本催眠学会学術大会が開催されました。

 10月1日(土)のワークショップでは,USPTワークショップ『人格統合法USPTを催眠療法に取り入れる』が行われました。USPT研究会理事長の新谷宏伸医師の講義のあと,同理事の十寺智子氏によりデモンストレーションと実技のポイント解説がなされ,それから会場の参加者に実技演習をしていただきました。質疑応答も盛況でした。効果の高さに驚かれた参加者が多かったようでした。

 10月2日(日)の学術大会では,十寺智子氏が一般演題『人格統合法USPTを用いた催眠療法を考察する』を発表しました。分身療法,年齢退行療法などの施術に加え,いま対面していることへの感情に適切に対処できるようになるためにUSPTを交えた症例が,コンパクトにまとめられていました。

 参加された皆様のおかげで,とても有意義な時間を過ごすことができました。また,このような発表の機会を与えたくださった日本催眠学会学術大会長の川嶋朗先生,およびプログラム委員長の村井啓一先生に厚く御礼申し上げます。

日本催眠学会

2016年8月21日

第32回日本催眠学会ワークショップ続報

 2016年10月1日(土)の第32回 日本催眠学会学術大会で開催される,USPTワークショップの続報です。

 当日のプログラム時間はおよそ2時間(9:30~11:30)です。USPTの基本に関する講義(内在性解離のメカニズム,クライエントへの説明モデル,USPTプロトコールなど)を行ったあと,講師によるロールプレイ,参加者による実技演習を行う予定です。

第32回 日本催眠学会学術大会 公式サイト

2016年8月11日

第32回日本催眠学会でUSPTワークショップ開催

 2016年10月1日(土)~2日(日)に東京大学・本郷キャンパスで開催される,第32回 日本催眠学会学術大会におきまして,USPTワークショップの開催が決定いたしました。

第32回 日本催眠学会学術大会 公式サイト

ワークショップ 『人格統合法USPTを催眠療法に取り入れる』
日時:2016年10月1日(土) 9:30~11:30
講師:新谷宏伸(USPT研究会 理事長/精神科医・本庄児玉病院)
  十寺智子(USPT研究会理事/心理療法研究室スアラロハニ代表)

 ワークショップ内容の詳細は,当サイトでも追ってご連絡いたします。

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